独連銀がECB量的緩和に最後の抵抗、延期も視野

欧州中央銀行(ECB)が22日開催の理事会で量的緩和(QE)策を発表するとの観測が高まる中、ドイツ連邦銀行(中央銀行)は国債買い入れ型の量的緩和に制限を設ける方向で最後の抵抗を続けている。関係筋が明らかにした。

独連銀は国債買い入れによって損失が発生する可能性について懸念しており、ECBではなく各国中銀がこのリスクを負うなどのセーフガード(予防手段)を設けたい考えだ。関係筋によると、買い入れ規模の制限や、QEの延期も議論されているという。

ドラギECB総裁がQEの発表を遅らせれば、当面はワイトマン独連銀総裁やその支持者との衝突を避けられるが、スイス中銀によるフランの上限撤廃ですでに大きな影響を受けている市場からの反発に遭う危険がある。

ECBの意思決定の中心となる理事会の6人は20日に協議し、他のECB加盟国への提案内容について準備する予定となっている。

 

ユーロ/ドルが9年ぶり安値に迫る、ギリシャ不安で

5日のニューヨーク外為市場では、ユーロが対ドルで9年ぶりの安値に迫った。25日に行われるギリシャの総選挙で、緊縮路線の見直しを唱える最大野党の急進左派連合(SYRIZA)が勝利する可能性があることで、欧州金融市場への影響が懸念された。

また朝方発表されたドイツの2014年12月の消費者物価指数が前年同月比で0.1%とほぼ5年ぶりの低い伸びとなり、欧州中銀(ECB)による追加緩和観測が高まったこともユーロの押し下げ要因となった。

ユーロ/ドルEUR=はアジアの取引時間帯に1.18605ドルの安値を付けたがその後持ち直し、終盤は0.48%安の1.19445ドル。ドイツ政府報道官は、ギリシャのユーロ圏離脱を求めない立場に変わりはないと述べた。

ユーロは対円でも売られ、ユーロ/円EURJPY=は約2カ月ぶり安値となる142.27円まで下値を拡大し、終盤は1.25%安の142.81円。ドル/円JPY=は直近の取引で0.73%安の119.60円となっている。

ドルの主要6通貨に対するドル指数は終盤0.30%高の91.342。一時約9年ぶり高値の91.775に上昇していた。

ユーロの 見通しについて、ウェスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズ(ワシントン)の上級市場アナリストのジョー・マニンボ氏は「市場は今年ユーロ安がさ らに進むと予想していたが、ギリシャ不安が再燃しユーロの弱気見通しが高まった」と述べ、ユーロ/ドルが1.18ドルを抜けて下落すれば、1.1640ド ルあたりが見えてくると予想した。ただその水準は多くの支持線があるようだとも指摘した。