アジア投資銀との協調、環境・社会への配慮が条件

アジア開発銀行(ADB)の中尾武彦総裁(元財務官)は25日午後都内で講演し、中国主導のアジア投資銀行(AIIB)とは補完的関係にあり敵対はありえないとしつつ、実際にAIIBと協力する場合には、「環境や社会への配慮が条件」と強調した。

日米主導のADBに対して中国主導のAIIBに対して米国と関係の深い英仏独など先進国各国が参加を表明したことで、アジアで類似の組織が並立しADBの存在理由が変化する可能性や、日米韓のAIIBへの参加是非が地政学的な焦点に浮上しつつある。

中尾総裁は、アジアには「インフラ関連だけでも膨大な資金需要がある」として、複数の国際機関が並立することに何ら問題ない点を強調した。

現時点では中国高官もADBとAIIBは補完的関係にあるとの見解を示しているとし、「AIIBとの協調融資が考えられる」と指摘した。

ただ、その場合は「環境や社会への配慮が条件」と明言。ADBが環境や社会への配慮を重視するのに対して、中国側が途上国には途上国に適した融資慣行が必要で先進国の慣行が「ベストプラクティス(最前)とは限らない」と主張していると指摘。環境・社会への配慮に関し中国側と隔たりが存在することも示した。

AIIBがADBよりも低利で簡素な融資を行うことで影響力を高めるリスクを記者が質問すると、「貸付基準を緩めるつもりはない」と述べた。

米国の利上げによる金融正常化の影響について、「アジアの金利が少し上がることで大きな混乱はないだろう」とし、「米国の利上げが可能なのは米経済が好調なためで全体として(アジアに)ポジティブ」との見解を示した。

 

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