1月の中国新築住宅価格は9カ月連続低下、主要都市で安定の兆し

1月の中国主要70都市の新築住宅価格は、前月比で0.4%下落し、9カ月連続のマイナスとなった。国家統計局が発表したデータに基づきロイターが算出した。ただ、主要都市では価格安定の兆候が見られ、不動産市場底入れの可能性を示す形となった。

前年比では5.1%下落で、5カ月連続でマイナスとなった。

国家統計局発表によると、北京市では前月比0.1%下落し、下落率が12月の0.2%から縮小した。前年比では1月は3.2%、12月は2.7%それぞれ下落した。

上海市では8カ月連続で前月比で下落していたが、1月は横ばいとなった。前年比の下落率は4.2%、12月は3.7%だった。

ただ中小都市を中心に在庫の水準が高いため、直ちに価格が全国的に上昇する公算は小さい。

野村のエコノミストYang Zhao氏は1月の住宅価格について、「住宅市場の調整が2015年いっぱい続き、回復の度合いは都市の間でばらつきがあるというわれわれの見方と整合する」と述べた。

新築住宅価格は70都市中64都市が前月比で下落。前月の66都市から減少した。

国家統計局の劉建偉・高級統計師は声明で、都市間で価格の二極化傾向があると指摘。大都市である1級都市では安定が見られ、2級都市では下落幅が縮小したが、3級都市では下落が加速したとしている。

一部の不動産開発業者は主要都市で住宅価格を引き上げており、北京や上海での価格安定は回復の兆候を示している可能性もある。

不動産会社センタラインのClement Luk氏は、「今年の市場心理は2014年から改善し、開発業者は価格を引き下げようとはしない」と述べた。その上で、「マクロ経済は良くないことから、 大幅に値上げする環境は整っていない。購入者は慎重姿勢を崩しておらず、在庫も多い」と述べた。

業界幹部やエコノミストは、近く春節休暇が始まることから、2月の新築住宅価格が再び下落する可能性があるとの見方を示している。

野村証券(中国) のエコノミスト、Hua Chang Chun氏は、2015年の不動産投資の伸び率は8%と、14年の10.5%から低下すると予想し、「この水準なら容認できるが、この予想は中国人民銀行 (中央銀行)が年内に利下げをさらに1回行い、預金準備率を3回引き下げることを前提としている」と述べた。