円安でアジア危機は再燃しないか?

最近の円安が良いか悪いかは立場によって違うし、それは国内外においても同じだ。今回は国外について考えてみたい。

◆1997-1998年のアジア通貨危機との不気味な類似

最近のドル高・円安は、ドル/円の5年移動平均線からの乖離率が+20%以上に拡大する動きだ<資料参照>。これは、1990年以降では1997-1998年以来の2度目。そんな1997-1998年に起こったのがアジア通貨危機だった。

このアジア通貨危機になった一因は、まさに円安と考えられた。大幅な円安は、韓国に象徴されるように、輸出競合相手の多いアジア諸国の経済にとってはマイ ナス作用となる。そんな円安も、5年線からの乖離率がプラス20%以上に拡大し、日本政府が1990年以降で唯一円安阻止介入に動いた1997-1998 年に、アジア通貨危機は起こったわけだ。

さて、最近の5年線からの乖離率はそんな1997-1998年以来の20%以上の拡大になっている。日本国外においても、アジア通貨危機が再燃する「悪い円安」になっている可能性はないだろうか。